ムジカ・ポプラール・ブラジレイラ /
MPB(Música Popular Brasileira)
ムジカ・ポプラール・ブラジレイラ
7月5日(土)のブラジリアン・アフタヌーン・ティー・パーティーに向け、ブラジル関連の情報をお送りします。

ラテンアメリカの大国ブラジルでは、ポルトガル語が主要言語として使われていますが、そのポルトガル語を音楽を通じて学ぶというのも一つの手段です。
ブラジル音楽の核の部分、MPB*エミ・ペー・ベーと発音(Música Popular Brasileira)について少しご紹介します。
ブラジル・アメリカ
世界における日本の音楽マーケットはアメリカに次ぐ規模を誇りますが、ブラジルの音楽大国ぶりも相当なもので、様々なジャンルが存在し進化し続けています。
ストリートにおいては、生演奏バー“Música Ao Vivo”が街の至る所に点在し、昔の日本でも見られた“流し”のようなその日の糧を稼ぐべく音楽で生計を立てるプロミュージシャンが全国津々浦々に存在し、例外なく確かな力量を持つミュージシャンが揃っており、各地方で生まれる音楽も多彩です。


またインターナショナルアーティストの公演が大規模に行われ、世界的に有名なブラジル人アーティストも数多くいます。
アメリカと同じく一国に世界を内包する国家であり、白人・黒人・黄色人種等の文化が混在しているため独特な音楽文化を育んでいます。アメリカとブラジルの間の大きな違いは、アフロ文化の影響度や人種間の棲み分けまたは融合にあると言えるでしょう。
世界的にブラジル音楽はラテン音楽とカテゴライズされ、主なジャンルとしては、サンバ・ボサノヴァ・セルタネージョ等がよく知られており、フランスではワールドミュージックの主要な要素として、アメリカではジャズ・ロックの一端として、また日本ではボサノヴァが幅広く受容されています。
ブラジリアン・ニュー・ミュージック
MPBはブラジル音楽の代表格で、ボサノヴァを基調とし、ポルトガルのファド・ブラジル周辺国の音楽・クラシック・サンバ・ジャズ・ロックを混ぜこぜにし、文化的な薫り高く昇華した独創的なブラジル音楽として親しまれています。
誤解を恐れずに言うと、日本でのニューミュージック的な立ち位置でしょうか!? 土着的ではなく、都会的な非常に洗練された印象を持って頂けると思います。※過去にトロピカリズモという政治的な運動も通過
ボサノヴァの生みの親、アントニオ・カルロス・ジョビン (Antônio Carlos Jobim)より連なる現代までユニークで数多くのアーティストが輩出されています。

MPBアーティスト

健在アーティストでは、ジョアン・ジルベルト(João Gilberto)、カエターノ・ヴェローゾ(Caetano Veloso)、ガル・コスタ(Gal Costa)、マリア・べターニャ(Maria Bethânia)、シコ・ブアルキ(Chico Buarque)、ジルベルト・ジル(Gilberto Gil)と言った、MPB創始者を筆頭に、ミルトン・ナシメント(Milton Nascimento)、ジャヴァン(Djavan)、イヴァン・リンス(Ivan Lins)、シモーネ(Simone)、ジョージ・ベン・ジョー(Jorge Ben Jor)、ホベルト・カルロス(Roberto Carlos)等の個性派、最近ではマリーザ・モンチ(Marisa Monte)、パト・フ(Pato Fu)、セウ・ジョルジ(Seu Jorge)、日本で有名なところでは、セルジオ・メンデス(Sergio Mendes)、小野リサ(Lisa Ono)等もMPB的なアプローチで活躍しています。
その他ブラジル音楽アーティスト
今回はMPB関連に限定して記しましたが、他にも多くのMPBアーティストが存在し、更には現代的なポップス・ロックシンガー、バンドも数多く輩出しています。
現在最も有名なイヴェッチ・サンガロ(Ivete Sangalo)、ダニエラ・メルクリ(Daniela Mercury)等の女性シンガー、シャーリー・ブロウン・ジュニオール(Charlie Brown Jr.)、ピティー(Pitty)等のニューロックバンド、セプトゥーラ/ソウルフライ(Sepultura/Soulfly)やアングラ(Angra)といった世界的に知られたロックバンドと、幅広いジャンルを有すブラジル音楽を聴き逃すなんてもったいないことです!
ぜひご一聴を♪

Ryuji
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